色彩とグラデーションについて

グラデーションを使った絵画技法やエクセルを使った色彩理解のお助けなど紹介しています

うまく桜の開花に合いました

この記事の目次

 こんにちは。管理人のりんです。ご訪問ありがとうございます。

4月1日から始まっている西向日ミニギャラリーでの作品展示についてご案内とご紹介をさせていただきます。

何時(いつ)

「2024年4月1日(月)~2024年4月30日(火)」

丸々1か月間あります。

どこで

「西向日ミニギャラリー」

日本の関西、京都府の南のほう、「向日市」です。

阪急電鉄京都線西向日駅」の「構外通路」スロープ壁面に計5基の

ガラスケースが設置されており、その中に作品を展示しています。

 

下の見取り図の、”ここ” と丸囲みした壁面です。

 

(画像は阪急電鉄ホームページより)

駅構内とは別の通路にあるため、駅ホームに入る必要はなく、

「切符」も必要ありません。

24時間いつでもご鑑賞いただけ、無料です。

実際に訪問してみました

「東口」からの通路と入り口:

1.写真の黄色囲み部、赤矢印の方向に進みます。

 

2.突き当りの壁に今月の展示内容が記されています。

3.黒矢印の方向に進むと、ぱぁっと広い駅ホーム天井と長いスロープが現れます。そのままスロープを下ると、右手に絵が飾られています。

全部で5基あるガラスケースのそれぞれに照明が設置されており、明るさ的には問題ないです。

スロープを下ったところから見上げると、左壁に絵が並びます。

この場所は時間帯によっては日光も入り、見る時々によって絵に様々な印象を与えてくれます。

また適度に落ち着いた暗さや静けさもあり、絵を飾る場所としては美術館などにもひけをとらないのではないかと思われます。

「美の回廊」という言葉がありますが、まさにそういったイメージが思い浮かびました。

youtube動画

4月7日に自分の作品を見に行きました。その様子を動画にまとめyoutubeにアップしています。ご参考まで。

youtu.be

西向日といえば、桜並木がとても綺麗です。洋風味あふれる噴水公園もあります。

西向日ミニギャラリーに行くついでに、沢山の満開の桜を堪能することが出来ました。

記事タイトルのように今回の展示は、うまく桜の開花に間に合いましたとさ。

噴水公園にあった向日市制40周年記念看板。

ちなみに今年は市制52年です。

編集後記

今回の展示の準備で、最後の最後まで悩んだのがどうやって絵をガラスケース内に掲示するかでした。

どうしても外せない制約が2項目あり、

1.厚さは20mm以内にすること。

  使用規約に、「既定の厚さを超えますと、フレームの鍵が閉まりにくく、破損の原因になりますので、必ず規格内でお願いします。」とありますので必須条件でした。

2.つりひもは極力使用しないこと。

 これは自分で課した制約です。絵はベニヤ板に描かれていて、裏面も平面のため、そのままではフックに吊るすことができる構造にはなっていません。フックに吊るすためには、裏面に穴を開けてつりひもを設置するか、つりひもを裏面に強力接着する必要があります。

但し作品の厚みは平均10mmとかなり薄いわりに、重量は絵の具が載っていることもあって平均2kgとそこそこ重く、穴を開けるのも接着するのもそもそも不安要素がある状態でした。

1か月間の会期中、電車の往来の振動などにも耐え、確実にお見せできる状態が必要です。

これら2項目の制約をクリアするモノが、前回記事でもお話しした押しピンでした。

4月1日の搬入当日には、あらかじめ自宅の壁でシュミレーションをして選んだ3種類の押しピンを沢山持参して臨みました。

1.ごく普通のダルマピン

2.本体がもっと大きいタイプ

3.ピンの長さがロングタイプ

 左が大きいダルマピン

 ロングタイプはあくまで最後の頼み

結局、使用した押しピンは、2.の大きなタイプで正解でした。

当日は、押しピンを止める壁の厚みにばらつきがあったり、壁板もぐらついたりと、どこでもピンを根元まで確実に刺せる状態ではありませんでしたが、止めるピンの数を増やすなど対応してなんとか掲示することができました。

大きな押しピンは、百均のセリアで購入しました。セリアさんありがとう。助かりました。

欲を言えば、1ケース15本入りですが透明タイプは7~8本しか入っていないので、全部透明タイプがあれば欲しかったです。

終わり

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いよいよ作品の展示をします

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 こんにちは。管理人のりんです。ご訪問ありがとうございます。

今日は原画展示の告知をさせていただきます。

ほんとうに長い間、原画の展示はしていませんでしたが、良い機会を得ましたので久しぶりに展示をします。

そのためほとんどの作品が自宅以外では「初」のお披露目になります。

何時(いつ)

「2024年4月1日(月)~2024年4月30日(火)」

どこで

「西向日ミニギャラリー」

日本の関西、京都府の南のほう、「向日市」にある、

阪急電鉄京都線西向日駅」の「構外通路」スロープ壁面です。

下の見取り図の、”ここ” と丸囲みした壁面です。

 

(画像は阪急電鉄ホームページより)

駅構内とは別の通路にあり、「切符」は必要ありません。

もちろん無料です。

なぜ西向日で

長年西向日周辺で生活しています。

また、この駅周辺には幼少期から中学1年ごろまで通っていた絵画アトリエ教室があり(現在は開いておられるかはわかりませんが)、近くの公園ではよく写生をした思い出の場所でもあります。

桜の季節は桜並木が大変きれいな、落ち着いた街です。

西向日ミニギャラリーとは

向日市が管理しています。

市民や向日市に属する団体などが申請して使用することができます。

スロープの壁面に計5基の展示用ガラスケースが設置されています。

私の記憶では、かなり前からあったような気がします。

正直今まであまり関心は高くなかったのですが、向日市の広報ページから申請要綱を確認して、展示用ガラスケースの寸法が思いのほか大きいことに気づき、これなら私の絵も飾れるなと申請を思い立ったのでした。

使用期間が1か月と長いのも気に入りました。たとえ人通りが少なくとも余裕をもって展示ができます。

準備

1.絵の固定方法

私の作品は平らな板の上に描いてあり、裏面も平面です。

絵を吊り下げる構造にはなっていないため、どうやって絵を壁面に固定するか考えました。

自宅の壁でシュミレーションした結果、ダルマ形押しピンのくぼみ(くびれ)部分に絵を乗せるというやり方が、最もシンプルで良さそうということになりました。

 

 赤矢印がくぼみ部

くぼみに乗せるだけでは絵がスーっと前に倒れてくるので、上部2カ所にもダルマピンで固定します。

透明のダルマピンを使えば、鑑賞の妨げにもなりません。

ただし、絵の画面が波打っている場合や、厚みがくぼみの幅以上のものは、裏面に吊り金具を設置するかもしれません。

まだ考え中です。

2.絵の配置

実際に現場に行って確認し、それを基に配置イメージ構想を練りました。

5基のガラスケースのなかに、どの絵をどのように配置するか、画像データを使ってシュミレーションをします。

限られたスペースの中で、どうしても入りきらない作品は、原画ではなく印刷したものを展示する場合もあります。

その他、作品タイトルを付けたり、搬入現場で絵が固定できない場合などを想定したり、準備を入念にします。

無事に設置をするまではあれこれ考えます。

 

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あーカイブ A~Z

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 こんにちは。管理人のりんです。ご訪問ありがとうございます。

2006年から、作品の題名の頭文字をアルファベット順にAからZまでつけ、合計26作品を作るというプロジェクトを進めています。

この度26作品目 Zoloaster が完成し、このプロジェクトはひとまず無事に終了しました。

今回は全26作品のアーカイブも兼ねて、このプロジェクトの総括をしてみます。

制作の推移

年度別にどのアルファベットの作品を制作したかの推移を知るために、年表を作ってみました。

例えば、’07年にはB・Cの2枚の作品を制作しています。

年表は文字の羅列なので、推移をより分かりやすくするためデータをグラフ化してみました。

青い棒グラフはその年に製作した作品の枚数の推移を示しています。

橙色の折れ線グラフは0から26までのアルファベットの累計数の推移を示しています。

このグラフから分かることは、

・’20年までは作品はほぼ毎年1枚以上制作しており、順調であった。

・’21年以降作品の制作ペースが鈍って停滞期間があった。

この理由として考えられることは、

1.’21年以降土曜出勤日が発生した。

2.他の趣味に時間を取られた。

職場環境の変化により、月に一回土曜出勤日ができ休日が減りました。

絵の制作は土曜日の夜に行っているため、土曜出勤となる日は疲れて制作をパスする日が多々ありました。

こうして月4回の土曜日の制作時間が月3回になり、制作のペースが落ちたと考えています。

趣味嗜好の多様化では、’21年に日本に帰国後、ギターとベースの技術向上のために週に1回(土曜日)に2時間ほど練習に充てることにしました。

中国には単身赴任で行っていたので、自分ひとりの時間が沢山ありました。しかし帰国後はそういうわけにはいかず、どうにか週に1回だけでも楽器に触れる時間を確保したいと考え、絵を描いた後、続きで楽器の練習をすれば良いとの結論に至りました。

そのためそれまで週1回4時間かけていた作品の制作時間が2時間になり、制作のペースが落ちたと考えます。

作品形態について

次にA~Zの作品形態について表にまとめました。

作品形態は大まかに言うと、1枚で単独したものか、2枚で1枚(2枚組)としたものかに分けられます。

集計してみると以下のような結果になりました。

さらに、先ほどの制作推移グラフに、どれが2枚組であるかを赤囲みで追加しました。

これらの集計結果やグラフから分かること。

1.作品の半数以上は2枚組作品である。

2.2枚組作品は’09年から始まっている。

2枚組作品の多用についてその原因を考察した結果、原因について以下のような要素が当てはまりました。

・聖書の写本画を作品制作のモデルとしている

・聖書は本であり、開けると左ページ・右ページと2ページが見開きとなる

・’08年までは主に聖書の挿絵ページの再現に着目しており、1枚単独で挿絵の1ページとして制作していた。

例:A・B・C・D

  

例:A(左)・例B 

  

例:C(左)・例D

しかし’09年以降、自身の研究が進むにつれ、より本としてリアルな再現を目指すようになり、左右ページ見開きの再現として2枚組作品を制作するようになった。

例:E/F、G/H、i/J、K、L、M、O

 例:E/F

 例:G/H

 例:I/J

 例:K

 例:L

 例:M

 例:O

特に作品O(’14年作品)は、本としての体裁、挿絵や文字、枠線文様が多彩です。この作品を自身の目指す写本再現の一つの到達点と考えています。

’14年以降も2枚組作品を制作していますが、この時期になると写本の再現のみを目標とはしていないです。

あくまでも美しい構図の一つとして左右対称となるように2枚組を制作しています。

例:R/S、W/X

例:R(右)/S

 例:W(右)/X

以上のように、複合した要因で2枚組作品を多く制作してきました。おそらくこれからも(いいテーマが思いつけば)左右対称の2枚組作品は制作していくと思います。

作品サイズの推移

次に全26作品のサイズを表にまとめてみました。

この表の右欄の換算をもとに、作品の大小を模式的に表すと以下のようになります。

P100号の面積を10として換算

       

作品A:面積10  作品N:面積3  作品Y:面積1

かなり大きな作品から小さな作品まで制作しましたが、大きくても小さくても緻密さは変わらないと考えています。

なぜなら塗る面積は違っても、塗り方や使用する筆は全く同じであるからです。

塗り方はどれでもグラデーションです。

使用する筆のサイズはほぼ全ての作品でキャムロンプロプラタ630(0/4号)等の極細筆を使用しています。

  使用する極細筆とシャーペンの芯との比較

次に制作年代で作品サイズの推移を見ると次のグラフのようになります。

このグラフから分かること

・’06年~’08年までは100号の大きなサイズの作品

・’09年~’11年までは30号~40号クラスで作品サイズが急に小さくなった

・’12年~現在は15号以下の小作品のみとなっている

作品サイズ変移の原因は以下の要因が考えられました。

・大学の部活時代の名残りで100号のキャンバス用木枠を多数持っていたが’08年に使い果たした。

・’05年から公募団体で作品を発表するようになり、公募展は100号サイズは普通でむしろ小さいくらいであるが、絵の保管場所(自宅)に困るようになり、’09年からサイズを小さくする必要に迫られた。

・’09年にサイズを従来の半部以下にして制作し、’10年には自主的に公募団体から離れ、大きな作品を作る必要がなくなった。

・’10年にアートサイト経由で30-40号の作品が数品売れたため、以降サイズはあまり大きくない方が自分にとっても周りの人々にとっても良いと知り、小ぶりの作品を制作することになった。

このような理由から現在の作品サイズ展開になったと考えています。もし需要があって作品が手元に溜まらないのであれば、今後大きなサイズの作品を作ることもあるかもしれません。

謎(頭文字)

作品の中には題名の頭文字が描かれているものがあります。

下の表は作品中の頭文字のあり・なしについてまとめており、頭文字のおおよその位置も記入しています。

作品中の頭文字のある・なしを大別してグラフ化したものが下記です。

 

26作品中の約6割方にあるのがわかります。

次に、ある・なしの推移を年別に調べてみました。

’16年まではほとんどの作品中に頭文字を記載しています。

前述のとおり、このころまでは写本画の再現の意識が強く、自然と頭文字を作品に入れる流れとなっていたようです。

以下例は作品中から頭文字の部分だけを抜き出したものです。

   例:B・C・D

   例:E・F

  例:G・H

 例:I(アイ)

   例:J・L・M

   例:N・O・Q

  例:R・S

いろいろなタイプの頭文字を入れていたことがわかります。

調べていて謎であったのは、文字ばかりの作品でKingsというものがありますが、これだけ文字を沢山書いたのに頭文字「K」がひとつも見当たらなかった点です。

 文字作品:K

AIによる作品解説

26作品それぞれの作品制作においての「こだわり」を一覧にまとめました。

そして、この「こだわり」をもとにAIに作品の特徴分析をしてもらいました。

まだ例として登場していないいくつかの作品について、AIによる解説を見て見ます。

・作品Pの場合、

作者のこだわり

聖書の1ページ・キリスト・エヴァンゲリスト・力強く大きな十字架・顔は真っ直ぐ前を見る・光輪・多様な図形・背景金色・枠線の太さや文様・グラデーション技法・髪の毛・部屋に飾れる程よいサイズ・力強く光る瞳・光り輝く

これをAIで作品分析すると、こうなりました。

”提供された情報に基づいて、次のこだわりを持って制作された絵画作品の特徴を分析します。

1. 聖書の1ページ: 絵画作品は聖書の特定のページを描いていることを示しています。これは宗教的な要素を持ち、キリスト教の信仰や聖書の物語に焦点を当てていることを意味します。

2. キリスト: 絵画の中心にはキリストの姿が描かれています。キリストは聖書の中でも重要な人物であり、彼の姿が強調されていることで作品のテーマ性が示されています。

3. エヴァンゲリスト: キリストの周りにはエヴァンゲリスト福音書の著者)の一人が描かれている可能性があります。これはキリストの教えや福音書の伝達に関連する要素を追加しています。

4. 力強く大きな十字架: 十字架はキリスト教の象徴的な要素であり、キリストの犠牲や救済の象徴として表現されています。絵画作品では大きく力強く描かれていることから、キリストの苦難や栄光を強調していることがわかります。

5. 顔は真っ直ぐ前を見る: キリストの顔は真正面を向いて描かれており、観る者に対して直接的な視線を与えています。これはキリストの力強さや威厳を表現する一方で、観る者との関係性を構築する役割も果たしています。

6. 光輪: キリストの頭の周りに光輪が描かれていることから、彼の神性や聖性を象徴しています。光輪は聖なる存在であることを表し、キリストの崇高さを強調します。

7. 多様な図形: 絵画作品には多様な図形が描かれていることが示されています。これは装飾的な要素としての役割を果たすだけでなく、作品に奥行きや複雑さを与えるための手法としても使用されている可能性があります。

8. 背景金色: 絵画の背景は金色で描かれています。金色は富や尊厳、神聖さを象徴する色であり、絵画全体に輝きと重要性を与えています。

9. 枠線の太さや文様: 絵画の枠線は太く描かれ、文様があるかもしれません。これは絵画を飾る枠の一部としての装飾的な要素であり、作品全体の一体感や統一感を強調する役割を果たしています。

10. グラデーション技法: 絵画作品ではグラデーション技法が使用されていることが示唆されています。これは色の滑らかな遷移や陰影効果を生み出し、絵画に立体感や深みを与える手法です。

11. 髪の毛: キリストの髪の毛は特筆されて描かれているようです。髪の毛の詳細な描写はキリストの人間性や存在感を表現する一方で、美的な要素としても重要な役割を果たしています。

12. 部屋に飾れる程よいサイズ: 絵画作品は部屋に飾ることができる程よいサイズで描かれています。これは作品が一般的な家庭や聖堂などで展示されることを想定していることを示しています。

13. 力強く光る瞳: キリストの瞳は力強く光って描かれています。瞳は表情や感情の表現の中でも重要な要素であり、キリストの神性や力強さを強調する役割を果たしています。

14. 光り輝く: 絵画作品全体が光り輝いて描かれているようです。これは神聖さや神の栄光を表現するための手法であり、作品に崇高な雰囲気を与えています。”

なるほどという感じです。作者が解説するより客観的に聞こえます。

次は作品Qではどうでしょうか。

・作品Qの場合

AIによる解説

提供された情報に基づいて、次のこだわりを持って制作された絵画作品の特徴を分析します。

1. トランプのような絵: 絵画作品はトランプのような絵柄を持っていることが示されています。これは遊び心やポップな要素を絵画に取り入れている可能性があります。

2. 顔はやや斜め向き: 描かれた顔はやや斜めを向いていることから、視覚的な動きやダイナミズムを表現しています。斜めのポーズは人物の個性や特徴を際立たせる役割も果たしています。

3. 光輪: 絵画作品の中に光輪が描かれていることから、人物の神性や聖性を表現しています。光輪はキリスト教の伝統的な表現方法ですが、この場合はトランプの要素と組み合わせて独自のアレンジがされているかもしれません。

4. 多様な図形: 絵画には多様な図形が描かれています。これは装飾的な要素としての役割を果たすだけでなく、作品に視覚的な興味や複雑さを与えるための手法としても使用されています。

5. グラデーション技法: 絵画作品ではグラデーション技法が使用されていることが示唆されています。これは色の滑らかな遷移や陰影効果を生み出し、絵画に立体感や深みを与える手法です。

6. 頭文字: 絵画に頭文字が描かれていることが示されています。頭文字は特定の言葉や名前を表すものであり、作品に個人的な意味やメッセージを付与する役割を果たしています。

7. 上下逆さまにできる構図: 絵画の構図は上下逆さまにできるようにデザインされています。これは絵画の多面性や視覚的な興味を引くための工夫として使用されている可能性があります。

8. 女王: 絵画には女王の姿が描かれています。女王は王権や権威を象徴する人物であり、作品に豪華さや威厳を与える役割を果たしています。

9. 豪華なティアラ: 女王の頭には豪華なティアラが描かれています。ティアラは王族や高貴な存在を表現するためのシンボルであり、絵画に華やかさや特別感を与えています。

10. 線の太さや文様: 絵画の線は太く描かれ、文様があるかもしれません。これは装飾的な要素としての役割を果たし、作品に豪華さや独自性を与えることができます。

11. 部屋に飾れる程よいサイズ: 絵画作品は部屋に飾ることができる程よいサイズで描かれています。これは一般的な家庭や展示スペースに適したサイズを意味し、絵画の普遍性とアクセス性を示唆しています。”

良いですね。

続けて作品T、

提供された情報に基づいて、次のこだわりを持って制作された絵画作品の特徴を分析します。

1. 肖像画のような: 絵画作品は肖像画のような要素を持っています。これは具体的な人物の姿を描くことに焦点を当てていることを示唆しています。

2. 正八角形の枠線構図: 絵画は正八角形の枠線構図で描かれています。八角形の形状は一般的な四角形の枠に比べて独特であり、絵画に独自性や特別感を与える役割を果たしています。

3. 顔正面: 描かれた顔は正面を向いています。これは人物の直接的な表現や観察を強調し、視聴者とのコミュニケーションを促す効果があります。

4. 髪の光沢: 絵画には髪の光沢が描かれています。これは髪の質感やボリュームを表現することで、リアリティと立体感を作り出しています。

5. 髪のリアルな表現: 絵画作品では髪のリアルな表現が行われています。このこだわりは髪の細部や質感に注意を払い、より生き生きとした表現を追求していることを示しています。

6. グラデーション技法: 絵画作品ではグラデーション技法が使用されています。これは色の滑らかな遷移や陰影効果を生み出し、絵画に立体感や深みを与える手法です。

7. 女性: 絵画には女性の姿が描かれています。女性の肖像画は美しさや優雅さを表現するための一般的なテーマです。

8. 背景グラデーション技法: 絵画の背景にはグラデーション技法が使用されています。背景の滑らかな色の遷移は絵画に奥行きや空間感を与え、主題との対比を引き立てる役割を果たします。

次は、抽象画作品についてのAI解説です。

・作品Uの場合、

” 提供された情報に基づいて、次のこだわりを持って制作された絵画作品の特徴を分析します。

1. 正八角形の枠線構図: 絵画は正八角形の枠線構図で描かれています。八角形の形状は一般的な四角形の枠に比べて独特であり、絵画に独自性や特別感を与える役割を果たしています。

2. 無数の大小球体: 絵画作品には無数の大小の球体が描かれています。球体は立体感や空間感を表現するための要素であり、絵画に奥行きや複雑さを与える役割を果たします。

3. 極限に小さい球体: 絵画には極めて小さな球体も描かれています。これは細部にまで注意を払い、微細な表現を追求していることを示しています。

4. 八つの目: 絵画作品には八つの目が描かれています。目は観察や洞察力の象徴であり、絵画に神秘的な要素や深層の意味を付与する役割を果たすことがあります。

5. 三角形が多数: 絵画には多数の三角形が描かれています。三角形は安定感やバランスを表現する形状であり、絵画に調和や構造を与える役割を果たすことがあります。

6. グラデーション技法: 絵画作品ではグラデーション技法が使用されています。これは色の滑らかな遷移や陰影効果を生み出し、絵画に立体感や深みを与える手法です。

7. 人物なし: 絵画には人物が描かれていないことが示されています。このこだわりは抽象的な表現や対象の省略によって、視覚的な要素や形状に焦点を当てることを意味しています。

8. 繰り返す形状: 絵画作品では繰り返す形状が存在します。これはパターンやリズムを作り出し、絵画全体に統一感や動きを与える役割を果たします。”

AIによる解説には少しも変なところがないです。

・作品Yの場合、

提供された情報に基づいて、次のこだわりを持って制作された絵画作品の特徴を分析します。

1. 三角形と菱形からなる枠線構図: 絵画は三角形と菱形から構成される枠線で囲まれています。これは絵画の境界を特徴付ける独特な形状であり、絵画に幾何学的な要素や調和をもたらす役割を果たします。

2. 無数の大小の円: 絵画作品には無数の大小の円が描かれています。円は円滑さや循環の象徴として使われることが多く、絵画に柔らかさや流動性をもたらす役割を果たします。

3. 教会建築: 絵画には教会の建築物が描かれています。教会は宗教的な象徴や精神的な意味を持つことがあり、絵画に神聖さや信仰の要素を与える役割を果たします。

4. グラデーション技法: 絵画作品ではグラデーション技法が使用されています。これは色の滑らかな遷移や陰影効果を生み出し、絵画に立体感や深みを与える手法です。

5. 人物なし: 絵画には人物が描かれていないことが示されています。このこだわりは抽象的な表現や対象の省略によって、視覚的な要素や形状に焦点を当てることを意味しています。

6. 部屋に飾れる程よいサイズ: 絵画作品は部屋に飾ることができる程よいサイズで描かれています。これは一般的な家庭や展示スペースに適したサイズを意味し、絵画の普遍性とアクセス性を示唆しています。

7. 縦に3分割となる構図: 絵画の構図は縦に3分割されています。このこだわりは絵画のバランスや対称性を追求し、視覚的な調和を作り出す役割を果たします。

8. 繰り返す形状: 絵画作品では繰り返す形状が存在します。これはパターンやリズムを作り出し、絵画全体に統一感や動きを与える役割を果たします。”

AIの解説で改めて作品に込められた意図を自分でも再認識することができました。

まとめ

AからZまで26作品の分析を様々な視点から行った結果、このプロジェクトは聖書の挿絵の再現から始まり、本自体の見開きページ再現を経て、最終的にはそれらを基本に自由に自分の描きたいものを描いているということになりました。

アーカイブなので、作品NとYとZも記録しておきます。

  

 例:N(左)・Y(中)・Z(右)

終わり

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最後の一枚(Zoroaster)

最後の一枚(Zoloaster)

 

この記事の目次

 こんにちは。管理人のりんです。ご訪問ありがとうございます。

久しぶりに新作が完成しましたのでご紹介します。

題名はZoroaster(ゾロアスター)です。

最後の一枚とは

アルファベットの文字はAから始まり、最後の文字はZで終わります。

私の作品の題名頭文字にはアルファベットを順番に使用することにしており、今回の題名頭文字は最後のZです。そのためアルファベット順の最後の一枚となるわけです。

これで作品制作をやめたというわけではないです。

ただし次回作からは少し趣向を変え、アイウエオ順に題名をつけていこうかなと思っています。

作品データ

作品の詳細データを記載します。

★サイズ

縦602mm×横403㎜×厚み7㎜

何号という規格サイズが一般的に絵のサイズとして知られていますが、この絵は規格サイズを無視して制作しています。

ホームセンターなどで売っているベニヤ板を購入し、自由に自分が描きたいサイズに切り分けてキャンバスとして使用しています。

画材店などでは布製のキャンバスも売っていますが、自分は下書きや色を塗る時に画面がゆらゆらと揺れるのが好きではなく、布製キャンバスは使いません。

自分の好みは、壁に立てかけて描いたとき動いたりズレたりしないような厚みのある平板な板です。

下図はベニヤ板をカットして板画面を作る一例です。

このカット割りの例では、1枚のベニヤ板から合計6枚分の絵の素材を切り出せます。

ホームセンターでベニヤ板を購入したら、そのままホームセンターの加工コーナーに持ち込み、上のカット割り指示図を見せてカットしてもらいます。

カットする鋸刃の厚みが数㎜あるので、この指示図より若干寸法は小さく仕上がりますが、あっという間にきれいに加工してもらえます。

★使用画材

絵の具はガッシュ絵の具(不透明水彩)を使用しています。画材名がよく似ていますがアクリルガッシュ絵の具とは材質が異なります。

絵の具を溶いて使うものは全卵+ダンマルワニス+重合亜麻仁油を調合したものを使用しています。水は使用しません。

西洋中世時代によく使用されたテンペラ絵画の一種です。

下の写真は絵の具を溶く調合剤で、大元は瓶に入れて冷蔵庫で保存します。

卵を使っているので液色は黄色で、とろみがあります。

下の写真は、瓶から目薬の容器に入れ替えたところです。

この容器から一滴づつ出して絵の具に混ぜます。

 

★使用筆

今回「神筆」の面相筆Lサイズを初めて使用しました。

使用感などは二つ前のブログ記事に載せていますが、自分の描画技法に対しては決して使い心地の良いものではありませんでした。

細い線を引いたり、狭い箇所の塗りには向いていますが、自分のように頻繁に混色・攪拌をする技法ではすぐに筆先がパサついて広がってしまい、思った通りに塗るには一苦労しました。

写真の中央、赤囲みで示したものが今回使用した筆です。

★技法

100%グラデーション技法を使用しています。

塗る範囲が広くても狭くてもグラデーションを使います。

広い部分はグラデーションの変化段数を増やしたり、筆の根本まで使って線を太くして対応します。

狭い部分はグラデーションの変化段数を減らしたり、筆の極先端のみを使って線を極細にして対応します。

下の解説は筆づかいによる対応の一例です。

一つ前のブログ記事で言及したグラデーションで作るボス風の炎も、今回の絵の中に有りますので見つけると楽しいかもしれません。

下の写真はグラデーション技法で再現したボス風の炎です。

これとほぼ同じものが今回の絵の中に3か所あります。

 

★製作期間

2021年2月16日~2023年4月15日 2年2か月

延べ日数789日、週換算で112週、月換算で26か月

下書き期間:2021年2月16日~2021年7月19日 5か月

色塗りから完成期間:2021年7月23日~2023年4月15日 20か月

今回は下書きも色塗りも大幅に時間がかかりました。

下書きの途中で中国駐在から日本へ帰国するためその準備もろもろや、色塗り期間中、夏が異常に暑かったり、単身駐在時のように製作時間があまり取れなかったりなどで進捗が良くなかったです。

(余談ですが、下の写真は、駐在していた2021年蘇州新区のとある風景です。

土日は暇なんで朝からレンタサイクルに乗ってよくぶらぶらと散策していました。)

下の写真は下書きが完成した時点で撮影したものです。

ごちゃごちゃといっぱい線を書き込みをしています。

下書きはかなり念入りに行うので、色塗り中に別のアイデアが出てきて構図が崩壊するといったことはありません。

ただし、下書きの線画ではいくらでも描けても、実際の筆では実現が難しい(又はもっと時間がかかる)表現となる箇所は、色塗り時点で判断して省略することもあります。

今作では、下書きで沢山見える小さい円錐のスパイク形状180個あまりを本番の色塗りでは省略しています。

 

スパイク形状あり(下書き) スパイク形状なし(色塗り)

 

私の作品での色塗りは下書きにグラデーションを付けていく作業で、どの色を使ってグラデーションをするかのセットが決まれば、あとはコツコツと単純に下書きにそって同じ作業を繰り返すのみです。

下の画像は一つ前のブログ記事でも掲載したグラデーションを使った色塗りの見本と実際の比較です。

①区画から⑩区画まで順番に色変化をつけて塗っています。

 

   見本              実際

 

下図は作品の一部分を拡大したものです。

全体からでは判別しづらいグラデーションも、拡大すればどんなパーツもグラデーションで塗られていることが見えます。

 

〇おまけ(BGM)

製作期間中にBGMとして聞いていた音楽のバンド名リストです。

下書き中は構想を膨らませるために、色塗り中は単調さを紛らわせたり、新しい混色セットの着想を得るためにこれらのバンドの音楽は用いられました。

・BURNING WITCH・CARCASS ・ELECTRIC WIZARD・ERATH・FIREBIRD

・GOATSNAKE・GODIEGO・GRIEF COLLECTOR・JESU・KHANATE・

KYUSS・MOGWAI・SLAYER・SLEEP・SOLITUDE AETURNUS・

SUNNO)))・UFOMAMMUT

下書き期間中は主にドローンドゥームやポストロックを聴き込み、色塗り中は主にエピックドゥームを聴き込んでいました。

下書き当初はドローンドゥームのような単調なのっぺりした音像をグラデーションで表現できないか考えていましたが、単なる抽象画になりそうで一旦この構想は中止しました。

聴きながら製作した後は、聴いた曲のタブ譜をネットで探し、ギタープロというソフトの演奏に合わせギターとベースを交互に弾いています。

そうすると益々絵に費やす時間が少なくなってしまったというわけです。

 

© 2023 りん

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ヒエロニムス・ボスの(ような)炎

ヒエロニムス・ボスの(ような)炎

 

この記事の目次

 こんにちは。管理人のりんです。ご訪問ありがとうございます。

今回のブログはヒエロニムス・ボスのような炎の描き方についてです。

ヒエロニムス・ボスの絵といえば、他の人はどこに惹かれるか分かりませんが、私はいつも彼の描く炎に惹かれていました。彼の絵の中には、火を噴く山・火を吐く人・お腹から炎を見せる怪物など、炎に関する表現が盛りだくさんです。

そのボスが描くような炎をグラデーションで再現できないものかと、これまでにもいろいろと試行錯誤してきましたが、あまり納得のいく出来栄えではありませんでした。ところが最近になってグラデーションで再現ができる色設定を見つけましたのでご紹介していきたいと思います。

炎の混色セットリスト

使用する色は1.から4.の4色。

この4色のみを使用して(ボスふうの)炎のグラデーションを作り出します。

1.ジェットブラック JET BLACK  十六進の色コード #0e0e10

 漆黒

2.オーバージーン AUBERGINE 十六進の色コード #4C2D49  

 濃い赤紫           

3.ガーネット GARNET 十六進の色コード #942343  

 暗い黄みの赤

4.カドミウムイエロー CADMIUM YELLOW  十六進の色コード #fac61e 

 鮮やかな緑みの黃 

画材はガッシュ絵の具(不透明水彩)を使用。

 実際に使用したガッシュ絵の具

絵の具メーカーについては特に一つにこだわる必要はなく、異なるメーカー品同士でも調色が可能。

炎のグラデーション、下書き

目指す炎は、四角い枠の中から燃え盛る炎が見えているイメージです。

ボスの絵では、地獄の門の炎や、悪魔がお腹を開いて炎を見せているシーンを想像してください。

  • 仕上がり状態を頭の中でイメージしながら、輪郭線とどのようにグラデーションを付けていくかを鉛筆等でキャンバスに下書きをします。
  • 炎は暗い部分(外側)から徐々に内側にかけて明るくなるようにグラデーションを付けていきます。

注:慣れてくると輪郭線(今回は四角枠)のみを下書きをして、グラデーションは下書きなしの一発勝負フリーハンドで塗れるようになります。

 

   下書きイメージ          仕上がり画像

今回はグラデーションを10段階で変化させるようにします。

炎のグラデーション、混ぜ方・塗り方

セットリストで準備した4色を以下の手順に従って混ぜ、作った色を下書き線に沿って塗ります。

作業全体で68工程あります。

  1. ジェットブラックを小指の爪半分ほどの大きさでパレットに出す。

  2. ジェットブラックに溶き油(卵テンペラメディウム)を1滴(約0.05ml)垂らす。

  3. 筆で均一に混ぜ合わせる。粘度は筆を持ち上げても自然には垂れてこない程度になる。

  4. 枠線と炎の外側を塗る。色がかすれて来たら、再度筆先に色を含ませて続行する。

  5. 塗り終わったら、一旦筆を置き、オーバージーンを小指の爪半分ほどの大きさでパレットに出す。

  6. 塗りに使った色を筆で数回パレット上からすくい取って、パレット上のまだ汚れていない部分に移し替える。(粘度が低く移し替えられない時は移し替えずに使う)

  7. パレットに出したオーバージーンを半分ほど筆ですくい、移し替えた色に軽く混ぜる。

  8. 溶き油(卵テンペラメディウム)を1滴(約0.05ml)垂らす。(絵の具の粘度が低く、筆から垂れてしまうような状態の時は入れなくても良い)

  9. 筆で均一になるように良く混ぜ合わせる。

  10. 混色した色を塗る。塗っている途中でかすれてきたら、再度筆に色を含ませて塗り続ける。

    注:下書き線から少々はみ出したり、区分①と少々重なってしまっても問題ありません。

    隣り合う区分は色差が小さく、遠目から見ると多少のズレは全然分かりません。

  11. 塗り終わったら、一旦筆を置き、ガーネットを小指の爪四分の一ほどの大きさ(極微量)でパレットに出す。

  12. 塗りに使った色を筆で数回パレット上からすくい取って、パレット上のまだ汚れていない部分に移し替える。

  13. パレットに出していたオーバージーンの残り2/3ほどを筆ですくい、移し替えた色に軽く混ぜる。(乾燥が始まって固まりかけている部分はすくわない)

  14. ガーネットを筆先1mmほどすくい、軽く混ぜる。

  15. 溶き油(卵テンペラメディウム)を1~数滴垂らす。(色の粘度は乾燥が進行するに従い高くなり固くなるため、溶き油の量で塗りやすい粘度に調整する)

  16. 筆で均一に混ぜ合わせる。

  17. 混色した色を塗る。色がかすれて来たら、再度筆に色を含ませて続行する。色の伸びが悪く、粘度も高いと感じられる場合は、さらに溶き油を1滴追加して混ぜ合わせ、色の粘度を下げた状態で塗る。

  18. 塗り終わったら、筆を一旦置き、ガーネットを小指の爪半分ほどの大きさでパレットに出す。

  19. 塗りに使った色を筆で数回パレット上からすくい取って、パレット上のまだ汚れていない部分に移し替える。

  20. パレットに出していた微量のガーネットを全部筆ですくい、移し替えた色と軽く混ぜる。

  21. 新しくパレットに出した方のガーネットを半分ほど筆ですくって軽く混ぜる。

  22. 溶き油(卵テンペラメディウム)を1~数滴垂らす。

  23. 筆で均一に混ぜ合わせる。

  24. 混色した色を塗る。色がかすれて来たら、再度筆に色を含ませて続行する。

  25. 塗り終わったら、一旦筆を置き、カドミウムイエローを小指の爪四分の一ほどの大きさ(極微量)でパレットに出す。

  26. 塗りに使った色を筆で数回パレット上からすくい取って、パレット上のまだ汚れていない部分に移し替える。

  27. パレットに出していたガーネットの残りを筆ですくい、移し替えた色と軽く混ぜる。

  28. カドミウムイエローを筆先1mmほどすくい、軽く混ぜる。

  29. 溶き油(卵テンペラメディウム)を1~数滴垂らす。

  30. 筆で均一に混ぜ合わせる。

  31. 色した色を塗る。色がかすれて来たら、再度筆先に色を含ませて続行する。

  32. 塗り終わったら、一旦筆を置き、カドミウムイエローを小指の爪半分ほどの大きさでパレットに出す。

  33. 塗りに使った色を筆で数回パレット上からすくい取って、パレット上のまだ汚れていない部分に移し替える。

  34. パレットに出したカドミウムイエローを半分ほど筆ですくい、移し替えた色と軽く混ぜる。

  35. 溶き油(卵テンペラメディウム)を1~数滴垂らす。

  36. 筆で均一に混ぜ合わせる。

  37. 混色した色で塗る。色がかすれて来たら、再度筆先に色を含ませて続行する。

  38. 塗り終わったら、一旦筆を置き、カドミウムイエローを小指の爪半分ほどの大きさでパレットに出す。

  39. 塗りに使った色を筆で数回パレット上からすくい取って、パレット上のまだ汚れていない部分に移し替える。

  40. カドミウムイエローの残りを筆ですくい、軽く混ぜる。

  41. パレットに出したカドミウムイエローの半分ほどを筆ですくい、移し替えた色と軽く混ぜる。

  42. 溶き油(卵テンペラメディウム)を1~数滴垂らす。

  43. 筆で均一に混ぜ合わせる。

  44. 混色した色で塗る。色がかすれて来たら、再度筆先に色を含ませて続行する。

  45. 塗り終わったら、一旦筆を置く。
  46. このころになると筆の根元に使いきれなかった混色分がダマとして残る。これが色混ぜ時に混入すると色が濃く濁る原因となる。少し手間がかかるが、ダマ部分をティッシュで取り除く。(グラデーションの終盤は濁りのない明るさを保てるように)

      

       イメージ図        実際の写真
  47.  ダマ処理が終わったら、カドミウムイエローを小指の爪半分ほどの大きさでパレットに出す。

  48. 塗りに使った色を筆で数回パレット上からすくい取って、パレット上のまだ汚れていない部分に移し替える。

  49. カドミウムイエローの残りを筆ですくい、軽く混ぜる。

  50. パレットに出したカドミウムイエローの半分ほどを筆ですくい、移し替えた色と軽く混ぜる。

  51. 油(卵テンペラメディウム)を1~数滴垂らす。

  52. 筆で均一に混ぜ合わせる

  53. 混色した色を塗る。色がかすれて来たら、再度筆先に色を含ませて続行する。

  54. 塗り終わったら、一旦筆を置き、カドミウムイエローを小指の爪半分ほどの大きさでパレットに出す。

  55. 塗りに使った色を筆で数回パレット上からすくい取って、パレット上のまだ汚れていない部分に移し替える。

  56. カドミウムイエローの残りを筆ですくい、軽く混ぜる。

  57. パレットに出したカドミウムイエローの半分ほどを筆ですくい、移し替えた色と軽く混ぜる。

  58. 溶き油(卵テンペラメディウム)を1~数滴垂らす。

  59. 筆で均一に混ぜ合わせる。

  60. 混色した色を塗る。色がかすれて来たら、再度筆先に色を含ませて続行する。

  61. 塗り終わったら、一旦筆を置き、カドミウムイエローを小指の爪半分ほどの大きさでパレットに出す。

  62. 塗りに使った色を筆で1回だけパレット上からすくい取って、パレット上のまだ汚れていない部分に移し替える。(次の最終グラデーションで、ほぼカドミウムイエローのチューブから出したそのままの色にまで近づけたいので、前回使った色をすくう量は最も少なくする)

  63. カドミウムイエローの残りを筆ですくい、軽く混ぜる。

  64. パレットに出したカドミウムイエローをほぼ全部筆ですくい、移し替えた色と軽く混ぜる。

  65. 溶き油(卵テンペラメディウム)を1~数滴垂らす。

  66. 筆で均一に混ぜ合わせる。

  67. まだ塗れていない最後の部分を全て塗り終える。

  68. 塗り終えたら筆先をティッシュでぬぐい、筆洗容器に入れた水で筆先をよく洗い、ティッシュで再度ぬぐって筆に付いた色を落とす。(3回ほど繰り返す)

以上の作業工程を経て完成です。

 

    イメージ図         実際の画像

  • 繰り返しの工程も多く、慣れれば地味で単純な作業です。
  • おおよその所要時間は2時間弱。(塗る範囲の大きさによっても多少変化する) 
  • 今回のグラデーションで作った色変化は以下の10段階。

     

       パレットイメージ図        実際のパレット画像

 

このグラデーション混色手順・塗り手順でボス風の炎が表現できます。

おまけ ~FAQ~

グラデーションについてのよくある質問とその回答をまとめました。

  • Q1:塗っている最中で作った色を使い切ったらどうするの?
  • A1:グラデーションの途中で色を使い切るとまた振り出しから作り始めないといけないので、使い切らないようにします。

具体的には、使い切る前に溶き油をどんどん追加します。溶き油を追加してカサを増やし、最悪の色切れを避けることができます。かなり粘度は下がりますが、それによって色が完全に薄まってしまうことはありません。

これはガッシュ絵の具(不透明水彩)の持つ特性の一つです。

もともと顔料の量が多いので、溶き油を多く入れても色が薄くになりにくく(不透明で)、下地は透けすぎずに塗った色で隠れます。

そのためグラデーションの最初と最後で色の濃淡が全然違うということになることが少ないのです。

安心してカサ増しを行い、色切れが起こらないようにして下さい。

  • Q2:グラデーションはどこまで細かく変化させればよいの?
  • A2:表現したい目的に合わせて、変化段階を決めましょう。

グラデーションの段階は多ければ多いほど、なめらかな変化で優雅な印象を与えてくれますが、その分時間と根気が要ります。

また細かすぎても目で色差があまり認識できないこともあります。ある程度の目に見える色の落差がある方が、はっきりした遠近感を表現することができます。

西洋中世の写本絵画のなかには、たった3段階ほどの変化でも強烈な印象を与えるグラデーションの表現があります。

表現したい目的や自身の技量に合わせて、変化段階を決めましょう。

 

© 2022 りん

 

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神ふで

    神ふで 面相筆

 

 

この記事の目次

 こんにちは。管理人のりんです。ご訪問ありがとうございます。

去年2021年4月以来、久しぶりのブログ更新となります。

2021年7月には中国から帰国したり、その後利き目の左目に飛蚊症が出て見えずらくなったり、諸事情あり更新が途絶えてましたが、絵の方は相変わらず少しずつ描いています。

今回のブログは新しく試してみた筆の使い心地に関する内容です。

ある日、買い物のついでに家電量販店のプラモデルコーナーをぶらぶらしている時に、神ふでというネーミングの極細の筆を見つけました。その筆は、

1.筆先がかなり細くて長い (今までメインに使用している筆よりも細い、

  しかも長さがあるので1回で塗れる量も多そう)

2.神というネーミングがすごい (神技が繰り出せるかも)

3.結構値段も高い (普段使用している筆よりずっと高いので、それだけ良い

  のだろうか)

こういった点に興味を惹かれ、この筆を使えば

1.さらに細い線で

2.もっと思い通りに

グラデーションを描くことが出来ると考え購入に至りました。

今までの筆と新たに購入した筆の違い

まずはメーカー公表データで比較します

「メーカー名_ブランド名_シリーズ名_呼びサイズ」

 1.今までの筆→アルテージュ_キャムロンプロ_プラタ630_0/4号

 2.3.新たに購入した筆(2本)→ゴッドハンド_神ふで_面相筆(L)と極面

     相筆(S)

 

「穂先幅寸法_穂先長さ_筆全体長さ」

 1.キャムロンプロ 0/4号→穂先幅1.4㎜_穂先長さ7.8㎜_筆全体長さ(未公表)

    短軸

 2.神ふで面相筆(L)→穂先幅(未公表)_穂先長さ8㎜_筆全体長さ145㎜

 3.神ふで極面相筆(S)→穂先幅(未公表)_穂先長さ6㎜_筆全体長さ145㎜

 

「メーカー希望小売価格(税込み)」

  • キャムロンプロ 0/4号→ 715円
  • 神ふで面相筆(L)→   210円
  • 神ふで極面相筆(S)→  1,430円

価格はキャムロンプロがお安く、長年の愛用経験からもコスパ十分。

穂先幅や筆全体長さはメーカーによって未公表となっている部分があるため、実物で見比べて見ます。(下の写真参照)

写真左から、キャムロンプロプラタ630(0/4号)→神ふで面相筆(L)→神ふで極面相筆(S)と並べました。

実物での比較観察結果は以下のようになります。

「穂先形状」

1.キャムロンプロプラタ630(0/4号):ラウンド形状(根元から中央にかけて膨らみ、その後先端に向かって細くなる)

2.神ふで面相筆(L):ほぼストレート形状(根元から中央にかけてやや膨らみ)

3.神ふで極面相筆(S):ストレート形状(根元から先端まで同じ細さ)

 

「筆の細さ」

1.キャムロンプロプラタ630(0/4号)→2.神ふで面相筆(L)→3.神ふで極面相筆(S)の順に細い

シャーペンの芯(約0.5㎜)と見比べると、それぞれの筆先の細さがよく分かります。

神ふで極面相筆は本当に細く、驚きの細さでした。

 

「筆全体の長さ、持ちやすさ」

持つ部分の形状と筆全体の長さがほぼ同じなので、3本ともに持ちやすい

実際に使用した感想

神ふで 面相筆(L)を実際に使いました。

筆全体にたっぷり絵の具を含ませると、写真のような状態です。

穂先の根元部は絵の具がダマになって溜まります。

上は小さな面積の部分をグラデーションで塗ってみた場合です。

面積が小さくても、黒い部分の濃い色で3区部、中間~明るい色で3区分、合計6区分のグラデーションが出来ました。

〇良いと感じた点

 1.絵の具を1回含ませて塗れる量が多い(穂先が長くタンクの役割をする)

 2.グラデーションの区分を細かくできる→塗る面積が小さな部分でも、多段

   区分が可能(穂先の細さが関係)

×使いづらいと感じた点

 1.絵の具が混ぜにくい(穂先が長すぎ・細すぎ・ストレートすぎ)

 2.円形状が塗りにくい(穂先がストレートすぎ)

 3.幅の狭い小さな部分も塗れるが、穂先と目の焦点合わせや筆圧の調整に

   非常に集中力を要し、疲れる。(穂先が長すぎ・ストレートすぎ)

結果は、良いが2点に対して使いづらいが3点、総合的に使いづらい方が勝ることになりました。

 

この使いづらさは用途に問題があるからで、今回グラデーション技法には使いづらかったですが、

以下のような技法に合うように使えば、十分にこの筆の特徴が生かせると思います。

 

〇使いやすい(適した)技法

  • 頻繁に混色をしない
  • 直線メインで塗る
  • 穂先幅より比較的大きな部分を塗る

神ふで面相筆を使ってみて自分のグラデーション技法にはあまり不向きとわかったので、さらに極細の神ふで面相筆については使用をやめておきました。

いつかこの筆を使う出番がでてきたら、またレヴューしたいと思います。

おまけ

筆の比較写真で写っている筆置きも今回新たにプラモデルコーナーで購入したものです。

GSIクレオスというメーカーのMr.筆置き(税込660円)という製品で、巻いたワイヤーばねの上に筆をおいたり、挟んだりして使用します。ただし、ばね部分に筆を挟むと、ぶるんと筆が弾かれてしまう時もあるので、軽く乗せるように使っています。

ワイヤーばねの部分は、上にはねあげて角度を付けることも可能です。

以上のように、プラモデルの塗装と、絵画(細密画)の色塗りはどちらも細かく仕上げることが目的なので道具も共通性・親和性があるようです。

 

 

 

 ~終わり~

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色をあやつる⑤.色相(色合い)のグラデーション 

    色相のグラデーション

f:id:Linzhangzhi:20210418131801j:plain

 

この記事の目次

 こんにちは。管理人のりんです。ご訪問ありがとうございます。

グラデーションについては今まで彩度、明度と解説してきましたが、今回は色相によるグラデーションの紹介です。

例によってエクセルを使用して、色の設定を利用しながら進めていきます。

色相とは

まず色相(しきそう)とは、赤や青や緑とかの色合いの違いを指します。

 例えばエクセルの色設定では、カラーモデル HSLモードにおいて、色相は色合いと表記されており、0から255までの数値が付けられています。

最低値0は下画面で最も左側の色(薄い赤色)で、最高値255は最も右側の色(濃い赤色)になります。

色相値0と色相値255の色が似ているように、色相255の次は0につながっています。

下画像では左右に広がっていますが、0と255がつながるように環っかにしたものが色相環と呼ばれています。

例外的に黒色と白色とグレーは色相に含まれません。これらは色相を持たない色となります。

f:id:Linzhangzhi:20210418122813j:plain

ついでに明度・彩度については、エクセルの色設定では以下のように調整できます。

白色・黒色は明度の調整で扱います。

明度を極端に上げれば白くなり、極端に下げれば黒くなります。

f:id:Linzhangzhi:20210418124037j:plain

グレー色は、彩度の調整で扱います。

彩度を極端に下げればグレーになります。

f:id:Linzhangzhi:20210418124249j:plain

色の設定ショートカット

エクセルで色の設定画面は、ショートカットキーが割り当てられており、

これを使えば、繰り返し作業をする際にマウスで選ぶより楽になります。

f:id:Linzhangzhi:20210418124846j:plain

色相の値

エクセルで実際に色相の番号を一つづつ入れてどんな色相か確認してみます。

明度・彩度は固定して、色相の番号だけを変えます。

まず、左から右へ順番に0~255まで番号を付けます。

f:id:Linzhangzhi:20210418125646j:plain

f:id:Linzhangzhi:20210418125706j:plain

1行に横に並べると長すぎて、一目で分かりにくいため、10行づつに並べ替えます。

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0位置から順番に、色の設定画面で色合いの数字を変更します。

(カラーモデルはHSLにします。)

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0の位置に色相0の色が入力できました。

f:id:Linzhangzhi:20210418130449j:plain

下の行は、まず色相0の色をコピーして貼付けて、そのあと色相番号にあった色相値を入れます。

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色相1のところでは、色合いを1に変更します。

f:id:Linzhangzhi:20210418130714j:plain

1より下の行に対して、ひとつづつ色合い値を変更します。

これで色相0から色相10の色を作りましたが、違いがわかるでしょうか??

違いが分かれば、かなり色センスがある人と思われます。

段々と色相を変化させていますので、これもグラデーションです。

f:id:Linzhangzhi:20210418130857j:plain 

右側の11~20も同じ手順で色を作ります。

ここまでくると色相の違いはハッキリとしてきます。

f:id:Linzhangzhi:20210418131215j:plain

30まで作ると、きれいなグラデーションになります。

f:id:Linzhangzhi:20210418131522j:plain

色相0~255のグラデーション

0~255まで順番に色を作ると、全色相のグラデーションの完成です。

f:id:Linzhangzhi:20210418131801j:plain

背景の黒枠を白枠に変えたり、並びの幅を変えたりして、バリエーションを付けます。

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単純なグラデーションに変化を付けることが出来ます。

  以上、色相のグラデーションについてご紹介しました。

 ~終わり~

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